2025年度「子ども大学かまくら」 入学式
6月16日(日)午前10時から
鎌倉生涯学習センターホール
盛況の「子ども大学かまくら」の入学式
2025年度の「子ども大学かまくら」の入学式は、6月14日(土)午前10時から鎌倉生涯学習センターホールで行われました。松尾崇・鎌倉市長、高橋洋平・鎌倉市教育長も姿を見せ、新入生へのお祝いのメッセージを語っていただきました。
コロナ渦をきっかけに70人前後と低迷していた入学者が、今年度はなんと110人と大幅にアップし、会場は新大学生と保護者でほぼ埋めつくされるほど盛況でした。
入学式あいさつ 横川和夫 子ども大学かまくら副理事長
橫川和夫 副理事長は「私は87歳。小学生時代はラジオと新聞だけでしたが、今は学習塾、テレビ、スマホ、ゲーム、漫画など情報があふれ、それに皆さんは振り回され、自分は何が得意で,何をしたいかを考えたりする時間がありません。子ども大学かまくらの授業は、皆さんの好奇心を刺激し、将来、何をしたいかなどを考えるきっかけになると確信しています」と挨拶した。
「答えのない問題を考えて」 松尾崇・鎌倉市長
続いて松尾 鎌倉市長は「今年は広島、長崎に原爆が投下されて80年になる節目の年です。鎌倉市は、二度と戦争や核兵器を使ってはならないといち早く平和都市宣言をしました。しかし現実は違います。ウクライナ戦争など各地で戦争をしています。どうしたら戦争をなくすことができるのか。答えのない難しい問題ですが、答えは一人ひとりの心にあります。人を見下したり、恨んだりする気持ちが戦争につながっていくのではないでしょうか。皆さんは5回の授業を通して、こうした平和の問題も視野に入れる1年になってもらえればと願っています」と、訴えました。
「『?』と『!』が大切」 高橋洋平・鎌倉市教育長
高橋洋平 鎌倉市教育長は「これまでの学校の勉強は一つの正解を出すことが多かったです。しかし、それをAIやロボットがやってくれる時代になりました。そのため皆さんが生きる2100年時代は、答えよりも問い、なぜだろうと考える学びが大事になってきました。松尾市長が挨拶で、どうやったら戦争をなくせるだろうか、これを考えることが大事ですと語っていました。そのために必要なことは二つあります。?(はてな)と!(びっくり)です。
好奇心を持っていると、新しいことに出会うとびっくりします。そして、何だろうと考える、これが大切です。鎌倉市は教育大綱というビジョンを作り、学ぶ皆さんを中心とする学習を推進しています。『子ども大学かまくら』で学ぶ皆さんは、その実践者です」と、新大学生を励ましました。(了)
(文責=横川和夫、写真=島村國治)