2025年度 ゼミ学習3回連続

 

2025年度「子ども大学かまくら」

夏期連続ゼミ学習 

「文章を書くコツを伝授します」

 

講師 横川和夫先生 (元共同通信論説兼編集委員)

 

7月22日(火)25日(金)28日(月)の午前10時から 

NPOセンター鎌倉2階会議室

 

参加者 小学5年生6人、6年生3人

 

(授業レポート)

 

 1回目(7月22日)

文章を書くコツについて説明

文章を書くことで、一番大切なことは、「読む人は、書く人のことを何も知らない」ことを頭に入れて書くことです。今回は書く材料がたくさんあるに(ちが)いないテーマの「私のお父さん」か「私のお父さん」を出しました。「(やさ)しいお母さん」と書いても、具体的な体験を書かないと「優しさ」は伝わってきません。具体的に書くためには、つねにお母さんの行動や話す言葉をよく観察し、記憶(きおく)にとどめておくことが大切です。好奇心(こうきしん)と観察力、問題意識の回路を頭の中につくることを意識すると、文章だけでなく勉強の仕方も変わってきます。

 

 

2回目(7月25日)

参加者の7人が「お母さん」を選びました。皆さんの書いた文章は具体的によく書けていました。しかし広角レンズで()った風景写真のような感じで、さまざまなお母さんの様子が断片(だんぺん)的に書かれていました。小学生としては、これでよいのですが、さらに読ませる文章に仕上げるために、どうしたらよいかを考えました。あれこれとお母さんの様子を書いたなかで、一つのことに焦点(しょうてん)を当て、深く()り下げて書くと、文章に迫力(はくりょく)が出て、説得力が増すことを説明しました。同じ

テーマで、1回目(400字)の倍の800字で書いてもらいました。

 

 

 

3回目(7月28日)

2回とも、皆さんが書いた文章を、名前は()せてコピーして配布。自分の書いた文章を皆の前で読んでもらい、良い点、改善(かいぜん)したほうがよい部分を指摘(してき)しました。1回目と2回目は同じテーマ「私のお母さん」でも、2回目は焦点を(しぼ)ったためリアル感が出て、読ませる文章になっていることを実感したようです。

 

毎回、文章を書くことの決まりを説明しました。前書きと結びの大切さ、改行は文章の内容が変わるシグナル、センテンスは短く、「―と思う」を乱発(らんぱつ)しないなど。3回目のテーマは「先生と私のクラス」(4人)「夏休み」(3人)「今、私が書いておきたいこと」(2人)の中から選択(せんたく)してもらいました。( )は選択した人の数です。(了)