2023年度(令和5年度) 第5回授業

  

2023年度 子ども大学かまくら第5回授業

「法や裁判所(さいばんしょ)は何のためにあるの?」

 

講師 石渡哲先生(防衛大学校名誉教授、法学博士)

 

2月17日(土)14時から

鎌倉学園 星月ホール 

 

 

(授業レポート)

 

 

 そもそも法とは?

国の決まりだと考えるのが一般的(いっぱんてき)す。「社会あるところ、法あり」、人が何人か集まれば必ずそこに決まりができます。国も一つの社会ですから、国の秩序(ちつじょ)が保たれ、人々の権利(けんり)が守られて、全ての人が平和に()らすことができるようにするためには決まりが必要です。国が法を作るのはそのためです。

 

裁判(さいばん)と判決

裁判とは裁判所が行う法的判断ですが、その一種である判決を下すのが裁判所の仕事の中心です。つみおかしたにんには刑罰けいばつが科されますが罪を犯したのが20さい未満の少年である場合、まだ成長の過程にあるので、刑罰を科すよりも、過ちに気づかせ立ち直らせることが必要なので、対応がことなります。

 

 

判決が下されるまで

刑事(けいじ)事件の場合、まず捜査(そうさ)機関(原則として、警察(けいさつ)が捜査をし、終わると事件を検察に送り、検察はまた事件を捜査します。その結果、証拠(しょうこ)がそろって有罪判決を得ることができ、かつ処罰(しょばつ)の必要があれば起訴(きそ公訴こうそを提起)します。起訴された人は被告人ひこくにんばれます。起訴をしますと裁判で調べられ、その結果に基づいて裁判所は判決を言いわたします。裁判所は犯罪事実が証明されれば 有罪判決 を、されなければ 無罪判決 を言い渡します。

 

 

犯罪の証明とは?

裁判官がある事実があった・なかったという確信を持つことを証明といいます。ですから犯罪事実が証明されなければ、裁判官は、被告人が(うたが)わしく思えても、無罪を言い渡します。このことを「疑わしきは被告人の利益に(疑わしきは罰せず)」と言います。

 

裁判所はなぜ必要?

例えば人が殺された場合、大昔は復讐(ふくしゅう)がなされましたが、復讐の復讐がどんどんとふくれあがってくると(こま)るので、国による刑罰に変わっていきました。

 判決がおこなわれるとどうなるの?

確定した判決で決まったことは変えられません。(ただ)し、判決が確定した後になって、証拠(しょうこ)がでっち上げられたことが明らかになった場合等には、例外として確定判決を取り消して事件の調べ直しと正しい判決を求めることができます。これを再審といいます。罪を犯していないのに罰せられてしまう冤罪(えんざい)は無実の人を罰する一方、本当の犯罪者を世に放置することになります。だから、冤罪は起こしてはなりません。

 

 

法や裁判所について興味を持ったら、ぜひ実際の裁判を傍聴(ぼうちょう)してみてください。

 

 

(文責=森 牧、写真=島村國治)